【国分寺の優しい緑】国分寺は心安らぐ穴場散歩スポットだった①
新宿御苑をはじめ、都心には観光客向けに整備された自然を感じられるスポットが多々存在する。一方で、奥多摩の方へ足を運べばありのままの自然を感じられる広大な森が広がっている。
どちらの方が優れているなど一概に決められるはずも無い。互いに良いところが違うのだ。上品な自然を感じたければ新宿御苑や浜離宮恩賜庭園に行けば良く、ワイルドな自然を感じたければ奥多摩にでも行けば良い。
上品さ、ワイルドさ、このどちらにも属さない自然、「優しい自然」という新たな選択肢が存在するのがここ国分寺なのである。新宿御苑をフレンチフルコース、奥多摩をデカい骨付き肉とするならば国分寺はさしずめ「おばあちゃんの煮物」といったところだろうか。
新宿から20分、そんなアクセスも良い安らぎスポットに今回足を運んだ。
国分寺薬師堂
JR国分寺駅から15分ほど歩き、急に緑が増えたなとか思っていたらお堂が佇んでいた。
このお堂は国分寺薬師堂という名前らしい。
国分寺薬師堂はもともと建武二年(1335年)に新田義貞によりこの近くの国分僧寺の金堂跡付近に建立されたものだが、この建物は後の宝暦年間(1751-1763年)に再建されたもののようだ。ちなみに新田義貞とは当時難攻不落と恐れられていた鎌倉幕府をわずか15日間で滅亡させた凄腕の武将である。
この建物自体は市の重要有形文化財だが、堂内にある「木造薬師如来坐像」は平安末期または鎌倉初期に製作されたとされる国指定重要文化財である。何も知らずに行ったため訪問日はあいにく御開帳は無かったが、どうやら例年は10月頃に一度だけ御開帳するようだ。
木造薬師如来坐像について公式からの詳しい説明
寄木造の漆箔仕上げで、像高は約191.5cmあるようだ。191cmといえばNARUTOの自来也、グラップラー刃牙の猪狩完至、ONE PIECEのトラファルガー・ローと同じくらいの背丈である。うーんデカい。ちなみに呪術廻戦の五条悟、東堂葵の身長は約190cmとのこと。
自然な緑と屋根の緑青とのコントラストがまた良い。この鐘は今でも使っているのだろうか。
景観が台無しである。近くに公園があったからちびっ子たちが踏み荒らしてしまうのだろうか。元気なことは良いことだが…うーん。
彼岸花が一輪咲いている。昭和記念公園の絨毯みたいな彼岸花も良いが一輪だけの彼岸花も凛としていてまた違った良さが感じられる。
せっかく良いものを観させてもらっているのでお参りしようかと思ったが…世知辛い世の中だ。
この句を詠んだ後藤龍之さんが何者なのかは調べてもよく分からなかった。余談だが、仏像が半眼なのは「三昧」という雑念が無く高い集中力を保持した状態を表している為らしい。
お堂の裏手側、ちびっ子たちが好奇心をくすぐられるのも頷ける。ここで鬼ごっことかしたら絶対楽しいだろうな。
国分寺薬師堂アクセス
・JR国分寺駅から徒歩16分
・JR西国分寺駅から徒歩12分
②へ続く